今回の記事では、最近人気があるタンクレストイレについて書いていきます。
スタイリッシュなデザインで人気の「タンクレストイレ」。新築やリフォームの際に憧れる方も多いですが、一方で「導入して後悔した」という声も少なくありません。
タンクレストイレには、従来のタンク式トイレとは異なる大きな特徴があり、それがメリットにもデメリットにもなり得ます。一時のデザイン性だけで選ぶのではなく、その特性を正しく理解しておくことが重要です。
ここでは、プロの視点から、タンクレストイレのメリットとデメリットを分かりやすく解説します。
タンクレストイレとは?
従来のトイレは、便器の後ろにあるタンクに水を貯め、その水の重みと勢いで汚物を流す仕組みでした。これに対し、タンクレストイレは水道管から直接水を引いて流す「水道直結式」を採用しています(※一部ハイブリッド式もあります)。タンクをなくすことで、すっきりとしたコンパクトなデザインを実現したのが最大の特徴です。
【メリット】ここが魅力!選ばれる理由
タンクレストイレが支持される主な理由は、そのデザイン性と機能性にあります。
- デザイン性が高くおしゃれ 最大の魅力は、その見た目です。タンクがないため圧迫感がなく、トイレ空間が広く、洗練された雰囲気になります。デザインにこだわりたい方には最適です。
- 掃除がしやすい タンク周りの複雑な形状や、便器の裏側の凹凸が少ないため、拭き掃除が格段に楽になります。埃がたまりにくく、清潔な状態を保ちやすいのもポイントです。
- 空間を有効活用できる タンク分の奥行き(約10cm~20cm程度)が不要になるため、トイレの空間が広くなります。限られたスペースでもゆとりを持って設置できます。
- 連続して水を流せる 水道直結式のため、タンクに水が貯まるのを待つ必要がありません。朝の混雑時など、家族が連続してトイレを使う場合でもすぐに流すことができます。
【デメリット】ここに注意!後悔しやすいポイント
プロが「コスパに注意」と指摘することもあるタンクレストイレ。導入前に知っておくべきリスクやデメリットは以下の通りです。
- 初期費用が高い(コストパフォーマンスの問題) 一般的なタンク式トイレ(組み合わせ便器)と比較して、本体価格が非常に高額です。同じ「トイレ」としての基本機能は変わらないのに、費用が倍以上になることも珍しくありません。
- 修理・交換費用が高額になりがち タンクレストイレは、便座(ウォシュレット機能部)と便器が一体化している構造がほとんどです。そのため、ウォシュレット部分が故障した場合、その部分だけの交換が難しく、修理費用が高くなったり、最悪の場合は便器ごと丸ごと交換が必要になったりするリスクがあります。
- 停電時に使いづらい 水を流す操作に電気を使用しているため、停電時にはいつものボタン操作で流すことができません。手動で流すためのレバー操作や、バケツで水を運んで流すなどの対応が必要となり、災害時の使い勝手はタンク式に劣ります。
- 設置には水圧の確認が必須 水道の水圧を直接利用して洗浄するため、設置する場所の水圧が低いと、流れが悪くなったり、詰まりの原因になったりします。特に2階や高台などでは、必要な水圧が確保できない場合があり、設置自体ができないこともあります。事前の水圧確認が不可欠です。
- 手洗い器の設置が別途必要 タンクがないため、タンク上の手洗いもありません。トイレ内で手を洗いたい場合は、別途手洗い器を設置する必要があり、その分の追加費用とスペースが必要になります。
まとめ:リスクを知った上で賢い選択を
タンクレストイレは、デザイン性や掃除のしやすさといった素晴らしいメリットがある反面、コスト、メンテナンス、災害時対応など、慎重に検討すべきデメリットも多く存在します。
「おしゃれだから」という理由だけで飛びつくのではなく、これらのリスクをご自身のライフスタイルや予算と照らし合わせ、納得した上で選ぶことが、後悔しないトイレ選びの鍵となります。
導入を検討する際は、TOTO、LIXIL、Panasonicなどの各メーカーサイトで、製品情報や設置に必要な水圧条件などを必ず確認しましょう。
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