トイレリフォームを成功させるためには、単なる見た目や価格の安さだけでなく、構造上の特徴や将来のメンテナンス費用まで見据えた製品選びが不可欠です。専門家の視点から、4つの重要なポイントに絞って解説します。
1. 価格帯別の特徴と機能の差
リフォーム費用は、製品の機能や清掃性に比例して数段階に分かれます。
10万円以下(スタンダード):
- 広告等で非常に安価に提示されるモデル。多くは旧来の「フチあり形状」であり、掃除のしやすさや節水性能は最新型に劣ります。
- 便座も「普通便座」の構成が多いのが実態です。
12〜13万円(ミドル・節水型):
- この価格帯から「フチレス形状」かつ「トルネード洗浄」を採用したモデルが主流になります。
- 便座にパナソニックの「ビューティ・トワレ」などの家電メーカー製品を組み合わせることで、コストを抑えつつ高い利便性を確保できます。
15〜20万円(ハイスペック・一体型):
- 壁掛けリモコンや「オート便器洗浄」が標準化されます。
- TOTO GGシリーズなどの「一体型(タンクと便座が繋がった形状)」が選択肢に入り、隙間が少なく掃除が劇的に楽になります。
30万円以上(プレミアム):
- 意匠性に優れたタンクレストイレや、収納一体型のキャビネット付きトイレが該当します。
2. 注意が必要なトイレ
価格やブランドイメージだけで選ぶと、将来の修理費や使い勝手で後悔する可能性があります。
旧来のフチあり便器(LN便器など):
- 掃除の際、ブラシが縁の裏側まで届かず、汚れやカビが蓄積しやすいため、現代のリフォームでは積極的には推奨されません。
高機能すぎるタンクレストイレ:
- 構造が複雑なため、一部の故障が「丸ごと交換」に繋がるリスク(高額な修理費)があります。特に10年経過後の部品欠品には注意が必要です。
ワンデーリモデル(排水分岐型手洗い):
- 1日で工事が終わるメリットがある反面、将来トイレを交換する際に専用手洗い器までセットで交換せざるを得ない構造上の制約があります。
ホームセンター等のオリジナル商品:
- 大手メーカーの普及品と似ていても、お尻を洗う際の「エアインワンダーウェーブ」のような洗浄技術や、防汚コーティングが簡略化されているケースが見受けられます。
3. プロが本音でお勧めするトイレ
コストパフォーマンスと信頼性のバランスが取れた「失敗しない」モデルを紹介します。
TOTO ZJ(業者向け一体型):
- カタログ外の製品ながら、オート洗浄を標準装備し、一体型ならではの清掃性を備えた極めて高コスパな一台です。
TOTO ピュアレストEX × アプリコット:
- デザイン性に優れた便器と、最高峰の洗浄・除菌機能を備えた便座アプリコットの組み合わせ。清潔さを最優先する方に最適です。
パナソニック アラウーノS160:
- 有機ガラス系素材を採用し、流すたびに泡で洗浄する独自の機能を搭載。タンクレストイレの中では非常にコストパフォーマンスが高いモデルです。
4. その他のポイント:内装とアクセサリー
便器の性能を活かすためには、周辺空間の整備も欠かせません。
壁紙(クロス)と床材(クッションフロア)の同時施工:
- 便器を外したタイミングでしか張り替えられないため、衛生面と仕上がりの美しさから同時施工が鉄則です。
アクセントクロスの活用:
- 1面だけ色柄を変えることで、狭いトイレ空間を個性的でおしゃれなプライベートスペースに演出できます。
紙巻器(ペーパーホルダー)の実用性:
- 海外製などのデザイン重視品はペーパーが切りにくいことがあります。「切りやすさ」という実用性を確認して選定することが大切です。
まとめ
トイレリフォームは、10年以上の使用を見据えた選択が求められます。掃除のしやすさ、故障時のリスク、そして空間全体の心地よさをトータルで考え、最適なプランを選びましょう。
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